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土壌の酸度(pH)は植物の生育に必要な肥料成分の有効形態に大きな影響があります。
たとえばリン酸は、土が酸性になると鉄やアルミニウムが遊離してリン酸の固定が増大し、 反対に、アルカリになると石灰塩として沈殿し溶解しなくなります。
したがって植物に吸収されやすい状態でリン酸が土壌中に存在するのはpH5.5〜6.5くらいということになります。
このような植物との関係を各成分についてみてみると次のようになります。
チッ素:pH5.5〜8.0まではよく吸収されますが5.5以下では吸収は悪いです。
リン酸:pH7.5以上、5.0以下では不溶性になって吸収されません。
カリ:pH8まではよいですが、それ以上では吸収は悪いです。
カルシウム:pH7以上ではよく吸収されます。
マグネシウム:pH4.5以下、pH8.5以上では吸収されません。
マンガン:pH5.0〜7.0では吸収が少なく、5.0以下で多くなります。
このようにpHが極端に酸性やアルカリ性にかたむくと養分の吸収不能が起こり、 とくにマンガンやマグネシウム、鉄が欠乏して葉が黄色くなってしまうことがあります。
また直接酸度が花の生育に影響をおよぼす花の最適酸度は次のとおりです。
■強酸性(pH5以下)■
ツツジ、アザレア、ガーデニア、ベゴニア類、アジアンタム、ネフロレピス、アナナス、スズラン、 アゲラタム、カラー、クレマチスなど
■弱酸性(pH5〜7)■
キク、バラ、ユリ、シクラメン、カラー、ポインセチア、ホクシャ、ハナショウブ、キンギョソウ、 パフィオペディラム、シンビジウム、カーネーション、ストック、ペチュニア、チューリップなど
■中性(pH7)■
ジニア、マリーゴールド、プリムラ類、マーガレット、アスターなど
■アルカリ性(pH7以上)■
キンセンカ、サイネリア、ゼラニウム、ガーベラ、スイートピー、ジャーマンアイリスなど
このほか、アジサイの花色が土壌酸度で変わることも知られています。
酸性土では鉄やアルミニウムが遊離しアジサイに吸収され、花色素のデルフィニジンと結合して 青色を発しますが、中性土ではアルミニウムが不溶になり吸収されないため、桃色を呈します。
梅雨の時期、雨が降るたびに土壌のpHが変化して色が変わっていくことから、アジサイには「移り気」や「心変わり」という花言葉があります。
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