No.24「懸崖菊」2006.11.12

◆◆ 展示会

一歩一歩、本格的な冬になりつつありますね。

昼と夜の気温差に、体、やられてないですか?

脱ぎ着で調整できるよう、一枚多めに羽織って出かけるといいですね。

熱くても寒くても大丈夫な格好して、
今、各地で旬の、菊の展示会にも行ってみてくださいね。

◆◆ 懸崖菊

懸崖菊(けんがいぎく)って聞いたことありますか?

きっと見たことはあると思います。

ん~、たとえば孫悟空が乗ってる きんとうん みたいな形で、
全面に小さい菊がいーっぱい咲いてて、
前にだだだっと垂れてきてるやつです。

わかります?

懸崖菊の作り方は・・・・

挿し木で苗をこしらえます。

根付いたら、どんどん上に伸びてきますので、
少し元気に成長しだしたら先端を切ってしまいます。

これを摘心(摘芯)といいます。

摘心をすると、腋芽が発生し、数本の分枝ができます。

また少し成長したら数本の分枝の先端を摘心します。

そこでまた摘心をし、腋芽を出させ、分枝させます。

またまた分枝の先端を摘心。

成長。

摘心。

成長。





というぐあいに、どんどん小枝の数を増やします。

この枝の数を増やす工程の中で、形を整えて生きます。

長さを均一になるようにしたり、要らん枝は切ってしまったり。

そして各枝の先に花が咲くと、みごとな懸崖菊になる。

というわけです。

簡っ単に書きましたが、ここまで育てるのって、
実はすんごい大変なんですよっ。 o(>_<)o

腐葉土や赤球土などを配合して一定期間寝かせる、土作りからやるんです。

挿し木の段階で上手く根がでなくて枯れてしまったりします。

思うとおりに伸びてくれなかったり、虫に食われたり、病気にかかったり。

蕾が一斉に開花しない場合もあります。

全工程で、1年半~2年くらいかけて作りあげるんです。

展示会などですっごいすばらしい懸崖菊を見ると、
作者の方の苦労を想像してしまいます。

菊の品種は何種類作ってはるんやろう?

はじめ、何本挿し木しはったんやろう?

ここまでの長い間に何本だめになったんやろう?

途中で折れたりしたものはなかったんかな?

・・・とかね。

もし懸崖菊を観ることや買うことがありましたら、
ものすごい手をかけて作られていることを思い出してみてくださいね。

おうちでの管理のポイントは、

 よく日に当てること。

 たっぷり水をやること。(花を咲かせるのってエネルギー要るんです)

 水は花にかけないこと。(土の表面にやってください)

です。

長く楽しんでくださいね。

◆◆ 菊の仕立て方

このほかにも 

大菊三本仕立てとか、

福助作りとか、

盆栽作りとか

いろいろ仕立て方があるんですが、
長~~~くなるので、またの機会にご紹介したいと思います。

ほんっとに菊作りって奥が深いんだからっ!!

◆◆ 今日のお知らせ

(略)

◆◆ 編集後記

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

うちの近場で、毎年見事な菊たちを見せてくれてたのが

「ひらかた大菊人形」です。

その年の大河ドラマの主人公や情景などが菊で表現されてました。

とても残念なことに、去年で最後。

96年の歴史に幕を下ろしてしまいました。

携わってる人たちの苦労や喜びを思うと、言葉が出てきません。

今、寝ずに釜の火の番してます。
っていうても、1時間に1回、様子を見るだけですが。

昔と違い、完徹はかなりツライです。

わしもトシじゃのぅ・・・・(+.+)

時折、風がごーごーうなってます。

外は寒そう~。

皆さん、お風邪をひかれませんように。

今後も植物について、色々な情報をお届けしていきたいと思っています。

どうぞよろしくお願いします。