多年草(宿根草)
長年にわたって生育し、開花結実する草本植物をいいます。
球根類なども広い意味では多年草に属しますが、一応分けられています。
多年草の中に低温に強く露地で越冬するものに
キク、オダマキ、ミヤコワスレ、アキレア、アスチルベなどがあります。
これらは冬は地上部は枯れていますが、地下部の根、地下茎、吸枝(サッカー)などが越冬して再び芽が出るので、宿根草の名前がついています。
今では多年草に代わる名称にもなっています。
欧米ではハーディープランツとも呼んでいます。
また、アルメリア、シバザクラのように冬でも地上部が生存したまま越冬するものもあります。
このほか、一年草のようにやや弱いグループがあり、これらはフレームや無加温ハウスなどで栽培されます。
マーガレット、ブルーデージー、マツバギクなどがこれに属します。
また低温に弱いグループは温室植物の大部分を占めていて、花を観賞の目的とする観花植物には
ゼラニウム、クンシラン、セントポーリアなどがあります。
もっぱら葉を観賞する観葉植物も大部分は多年草が占めていて、
カラテア、ペペロミア、フィットニア、トラデスカンチア、ブライダルベールなどがそれにあたります。
多年草には3種類の増え方があります。
■茎の分げつによってふえるもの
ガーベラ、アルメリア、アスチルベなどがあります。
株分けして増やします。
3~4年生育すると株が茂りすぎ、花も咲かなくなって生育も衰えるので、3~4年に1回株分けして植えなおす必要があります。
■吸枝などでふえるもの
キク、フィソステジア、ボルトギクなどがあります。
■走茎(ランナー)によってふえるもの
タマシダ、オリヅルランなどがあります。